Adobe Analytics の低トラフィック値

レポートに大量の一意の値がある場合、最も重要な値を確実にレポートに表示する機能があります。特定のしきい値(以下を参照)を超えて収集された一意の変数値は、低トラフィック ​というラベルのディメンション項目の下にリストされます。

低トラフィックの仕組み

  • Adobe Analytics では、低しきい値 ​と​ 高しきい値 ​の 2 つのしきい値を使用して、毎月レポートに表示される一意の値を決定します。これらのしきい値は、アドビによって随時調整される場合があります。現在のしきい値の制限は次のとおりです。

    • 低しきい値:月間に 500,000 を超える一意の値。
    • 高しきい値:月間に 1,000,000 を超える一意の値。
  • 2024年4月中旬 ​に、アドビは、次のように、デフォルトのレポートスイートの低トラフィックしきい値を引き上げ始めます。 低トラフィックしきい値
    これは、現在新しいしきい値を下回って設定されている変数にのみ影響します。この度の変更は段階的に行われ、作業は 5月末 ​に完了する予定です。この度の増加がロールアウトされると、高基数変数の変更に気付く場合があります。

    • レポートには、より多くのディメンション値を使用できる場合があります。
    • セグメントと計算指標に含まれるデータの量が多くなる場合があります。
    • セグメントに基づく仮想レポートスイートには、より多くのデータが含まれる場合があります。
    • 分類の書き出しには、より多くのデータが含まれる場合があります。
  • 特定の月に変数が低しきい値に達しない場合、レポートは影響を受けません。

  • 変数が低しきい値に達すると、データは低トラフィックの下にバケット化され始めます。このしきい値を超える各値は、次のロジックを使用します。

    • 値が既にレポートに含まれている場合は、通常どおりその値に追加します。
    • 値がまだレポートに含まれていない場合は、最初に低トラフィックディメンション項目にバケット化されます。
    • 低トラフィックの下にバケット化された値でトラフィックの流入(通常、1 日に 2 桁のインスタンス)を受信すると、独自のディメンション項目として認識され始めます。しきい値に達する前に収集されたインスタンスは、低トラフィックのままになります。ディメンション項目がレポートに表示され始める正確なポイントには、レポートスイートのデータを処理するサーバーの数や各ディメンション項目のインスタンス間の時間など、多くの依存関係があります。
  • 変数が高しきい値に達すると、より積極的なフィルタリングが適用されます。一意の値を独自のディメンション項目として認識するには、1 日に 3 桁のインスタンスが必要です。

このロジックにより、アドビではレポート機能を最適化しながら、組織で月の後半に収集された重要なディメンション項目についてレポートできます。例えば、組織が数百万の記事を含むサイトを運営し、月末に向けて新しい記事の人気が高まった場合(両方の一意のしきい値を超えた後)でも、その記事を低トラフィックの下にバケット化せずにその記事のパフォーマンスを分析できます。このロジックは、1 日または 1 か月あたり特定のページビュー数を取得したすべてのバケット化を解除することを目的としたものではありません。

NOTE
ページディメンションでは、pagenamepage_urlfirst_hit_pagenamefirst_hit_page_urlvisit_pagenamevisit_page_urlclick_context など、すべてが一意のしきい値にカウントされるいくつかのバックエンド列を使用します。これらのバックエンド列により、Workspace の一意のページディメンション項目の数が低しきい値に達するかなり前に、低トラフィックロジックが適用される場合があります。

前述の低トラフィックロジックは、その月の間に何度も繰り返されるディメンション項目を持つ変数に最適です。変数のディメンション項目がすべてのヒットでほぼ一意、または完全に一意である場合、変数はすぐに低しきい値に達し、その月のすべての新しいディメンション項目は低トラフィックバケットになります。

一意の値のしきい値の変更

しきい値制限は、変数単位で変更できる場合があります。この変更をリクエストするには、アドビカスタマーケアまたはアドビのアカウントチームにお問い合わせください。しきい値をどの程度増やすことができるかは複数の要因によって異なり、アドビではすべての場合にしきい値の増加に対応できない場合があります。変更をリクエストする場合は、次の情報が必要です。

  • レポートスイート ID
  • しきい値を上げたい変数
  • 第 1 のしきい値と第 2 のしきい値

しきい値の変更は、レポートのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。アドビでは、変数の一意の値の増加をリクエストする場合、十分な検討のうえ適切な判断を行うことを強くお勧めします。組織のレポートニーズに重要な変数の一意の制限のみを増やします。

低トラフィックのしきい値は、Analytics UI に表示されません。既存のしきい値について詳しくは、アドビカスタマーケアにお問い合わせください。

コンポーネントやその他の機能を使用した低トラフィック

低トラフィック値の処理方法は、機能に応じて異なります。

  • Data Warehouse: ​データウェアハウスレポートの一意の値の数に制限はありません。独自のアーキテクチャにより、任意の数の一意の値をレポートに追加できます。

    • 一部のシナリオでは、低トラフィック値が表示される場合があります。例としては、リスト var、リスト prop、マーチャンダイジング eVar、マーケティングチャネルの詳細ディメンションなどがあります。
  • セグメント化: ​セグメント条件に一意の値の数が多い変数が含まれている場合、低トラフィックで取り込まれた値は含まれません。

  • 分類: ​分類レポートには、一意の値の数に制限があります。分類の親変数の値が低トラフィックの下に含まれる場合、値は分類されません。

    • インポーターを通じて取得された低トラフィックの分類値は、Data Warehouse で表示できます。
    • ルールビルダーを通じて取得した低トラフィックの分類値は、Data Warehouse では表示​ できません
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