Declared IDs declared-ids

declared IDs の機能、セットアップ手順、コード例、変数について説明します。

Declared ID ターゲット設定 declared-id-targeting

サードパーティ cookies などの永続的ストレージメカニズムを使用しない、または使用できないデバイスやブラウザーで、Audience Manager とのユーザー ID の交換および同期をおこないます。

Declared ID ターゲティングの目的 declared-id-targeting-purpose

一部のブラウザーやほとんどのモバイルデバイスでは、サードパーティの cookies を許可していません。そのため、サイト訪問者に関する情報の保持や永続的 ID の割り当てが難しくなります。この問題を解決するため、Audience Manager では、declared IDs をイベント呼び出しで渡せるよう、DIL を使用しています。また、declared IDは、Experience Cloud のすべてのソリューションで同じユーザーに適用される汎用 ID としても機能できます。ID のターゲティング/マッチング処理を次の表で説明します。

処理
説明
イベント呼び出し
機能させるには、ページに DIL と Adobe Experience Platform ID サービスコードが必要です。DIL では、 setVisitorID 関数で宣言された ID を Adobe Experience Platform ID サービスから取得して Audience Manager に渡します。
ID のマッチング

Audience Manager は、クライアントおよび訪問者 ID を、システム内の対応する ID と照合します。一致する ID が存在しなければ、Audience Manager は、新規 ID を作成してクライアントおよび訪問者 ID に関連付けます。

注意:ID が複数の Audience Manager ID にマッピングされている場合は、最新のマッピングが使用されます。

ID の返送
Audience Manager は、同期した ID をクライアントドメインまたはアプリケーションのファーストパーティ Cookie(または他のアドレス可能なストレージ領域)に書き込みます。
後続のイベント呼び出し
追加のイベント呼び出しでクライアントのドメインから Audience Manager ID を読み取って Audience Manager に送信します。

まず最初に、データ収集に使用するサイトのすべてのページに Experience Cloud ID サービスと DIL を設定する必要があります。DIL create および宣言された ID 変数を参照してください。

オプトアウト呼び出し opt-out-calls

declared ID の処理では、サイト訪問者の環境設定に従って、 によるターゲティングを Web サイトでオプトアウトすることができます。Audience ManagerAudience Manager がオプトアウトリクエストを受信すると、DCS から返される JSON には、Audience Manager ユーザー ID ではなく、エラーコード 171 と「Encountered opt out tag」というメッセージが含まれています。

  • Audience Manager では、URL で Audience Manager UUID と一緒に declared ID のオプトアウトを渡すことができます。
  • declared ID オプトアウトは、パートナーごとに Profile Cache Server(PCS)に保存されます。declared IDs を使用したプラットフォームレベルのオプトアウトはありません。さらに、Audience Manager では、特定の地域からのみユーザーをオプトアウトします(オプトアウトは複数の DCS 地域をまたぐことはありません)。

データ収集のオプトアウトについて詳しくは、データのプライバシーを参照してください。

Declared ID オプトアウトの例 opt-out-examples

d_cid および d_cid_ic のキー値ペアを使用して、declared ID のオプトアウトリクエストをおこなうことができます。d_dpidd_dpuuid などの従来のパラメーターはまだ機能しますが、既に非推奨(廃止予定)となっています。詳しくは、DPID と DPUUID に代わる CID を参照してください。以下の例で、斜体 ​の部分には実際の情報が入ります。

CID および CID_IC でのオプトアウト

説明と構文については、宣言された ID の URL 変数および構文を参照してください。

オプトアウト方法
コードサンプル
データプロバイダー ID およびユーザー ID。
https://domain name/demoptout.jpg?d_cid=123%01987...
統合コードおよびユーザー ID。
https://domain name/demoptout?d_cid_ic=456%01321...
複数の d_cid および d_cid_ic のキー値ペア。
https://domain name/demoptout?d_cid=123%01987&d_cid_ic=456%01321...

DPID、DPUUID、および UUIDでのオプトアウト(廃止予定)

これらの方法はまだ機能しますが、既に非推奨(廃止予定)となっています。この情報は、従来手法の参考などのために提供するものです。従来のオプトアウト方法は次のとおりです。

オプトアウト(廃止予定)
コードサンプル
d_uuid のみ
https://domain/demoptout.jpg?d_uuid=AAM ID
パートナーレベルのオプトアウト

https://demoptout.jpg?d_dpuuid= user ID&d_dpid= data provider ID

パートナーレベルのオプトアウトは、この dpid + dpuuid ペアの AAM UUID への最新マッピングに対して保存されます。既存のマッピングがなければ、Audience Manager は、リクエストの Cookie に AAM UUID が含まれているかどうかを確認し、含まれていれば、それを使用してオプトアウトを保存します。含まれていなければ、Audience Manager は新規の AAM UUID を生成し、それについてオプトアウトを保存します。

d_dpuuid + d_dpid および明示的な d_uuid

https://domain/demoptout.jpg?d_uuid= user ID&d_dpuuid= data provider's user ID&d_dpid=data provider ID

d_uuid が常に優先します。 dpid + dpuuid の組み合わせが別の AAM UUID にマッピングされていても、オプトアウトは、リクエスト( d_uuid )で渡された AAM UUID に保存されます。

Declared IDs の変数と構文 variables-and-syntax

以下の表に、Audience Manager でデータプロバイダー ID およびユーザー ID または統合コード(使用する場合)を渡すキー値ペアを示します。なお、斜体 ​の部分には実際の情報が入ります。読みやすくするために、スペースが追加されています。

それぞれのキー値ペアでは、以下がおこなわれます。

  • キーとそれに関連する値が = 記号で区切られます。
  • 非表示ASCII文字%01で値が区切られます。
変数
説明
d_cid =data provider ID %01user ID
データプロバイダー ID とそれに関連する一意のユーザー ID が単一のキー値ペアとして含まれています。 d_cid は、(非推奨と見なされるが、まだサポートされている) d_dpid および d_dpuuid に代わるものです。詳しくは、DPID と DPUUID に代わる CID を参照してください。
d_cid_ic =integration code %01user ID
統合コードとそれに関連する一意のユーザー ID が単一のキー値ペアとして含まれています。 d_cid_ic は、(廃止予定だが、まだサポートされている) d_dpid および d_dpuuid に代わるものです。詳しくは、DPID と DPUUID に代わる CID を参照してください。

サンプルイベント呼び出し sample-event-calls

これらのキー値ペアとその必須構文を仮定すると、イベント呼び出しは以下のようにおこないます。

イベント呼び出しに含まれるもの
コードサンプル
データプロバイダー ID およびユーザー ID。
https://domain name/event?d_cid=123%01987...
統合コードおよびユーザー ID。
https://domain name/event?d_cid_ic=456%01321...
複数の d_cid および d_cid_ic のキー値ペア。
https://domain name/event?d_cid=123%01987&d_cid_ic=456%01321...

Declared ID 変数 declared-id-variables

declared IDs を DIL を通じて Audience Manager. に渡すための設定変数について説明します。

DIL は Adobe Experience Platform Identity Service を使用して Declared IDs を渡す dil-id-service-pass-declared-ids

Adobe Experience Platform ID サービスを使用する場合、非推奨(廃止予定)の dpid 変数と dpuuid 変数を使用して declared IDs を渡す必要はありません。代わりに、visitorService 関数に依存する現在のバージョンの DIL を使用して、Adobe Experience Platform Identity Service の setCustomerIDs 関数から declared IDs を取得します。詳しくは、顧客 ID と認証状態を参照してください。次のように、DIL.createvisitorService を呼び出します。

var vDil = DIL.create({
  partner:"partner name",
  visitorService:{
    namespace:"INSERT-MCORG-ID-HERE"
  }
});

キー値ペア namespace で、MCORG は Experience Cloud の組織 ID です。この ID がわからない場合、Experience Cloud ダッシュボードの「Administration」セクションで確認できます。このダッシュボードを表示するには、管理者権限が必要です。管理:コアサービスも参照してください。

非推奨(廃止予定)の関数 deprecated-functions

DIL の最新バージョン(6.2 以降)では、これらのキー値ペアを使用して declared IDs を渡す必要はありません。これは、DIL が上記のコードサンプルのように visitorService 関数を使用しているためです。この関数は Adobe Experience Platform Identity Service から declared IDs を取得します。ここでは、これらの変数を、履歴やレガシーを示す目的で参照しています。以下のコードは、DIL.create を設定して Visitor ID Service から declared ID を取得する方法の例を示しています。次の表は、declaredId オブジェクトで使用されるレガシー変数の一覧です。

名前
のタイプ
説明
dpid
文字列
Audience Manager によって割り当てられたデータパートナー ID。
dpuuid
文字列
ユーザーに関するデータプロバイダーの一意の ID。

DPID および DPUUID

Audience Manager は結合された DPIDDPUUID を、システム内の対応するユーザー ID と比較して照合します。存在しない ID がある場合、Audience Manager は新しいユーザー ID を作成し、DPID/DPUUID の組み合わせと同期します。Audience Manager がユーザー ID(UUID)を照合または作成すると、その ID が JSON レスポンスでクライアントのドメイン (ファーストパーティの cookie)またはその他のローカルストレージの cookie に返されます。

DIL v6.1 以前を使用している場合には、この関数を呼び出します。新しいバージョンでは Adobe Experience Platform Identity Service から declared IDs を取得するので、この関数は非推奨(廃止予定)となっています。

DIL.create({
    partner : "partner name",
    declaredId : {
       dpuuid : dpuuid,
       DPID : dpid
    }
 });
NOTE
なお、d_dpuuid および d_dpid キーの ID 値を設定するコードをプログラムによって作成する必要があります。

DIL のインスタンス化の後に ID を渡す

NOTE
異なる declaredID の組み合わせで API 呼び出しをおこなう場合、この新しい組み合わせはその呼び出しでしか使用されません。その後の通常のイベント呼び出しでは、元の DIL.create declaredID の組み合わせが使用されます。
DIL.getDil('partner name').api.signals({...}).declaredId({
  dpuuid : dpuuid
  dpid : dpid
}).submit();

リクエストとレスポンスの例 request-response-examples

次のリクエストはデータプロバイダー ID とユーザー ID を Audience Manager に送信します。:

https://my_domain.net/event?d_rtbd=json&d_cb=myCallback&key=val&d_dpuuid=1234&d_dpid=5678

次のレスポンスでは、Audience Manager ID(UUID など)が返され、ページドメインのファーストパーティ Cookie に書き込まれます。

myCallback({
...
   "uuid":"abc123"
})

ターゲティングからの除外 do-not-target

declared ID の処理では、サイト訪問者の環境設定に従って、 によるターゲティングを Web サイトでオプトアウトすることができます。Audience ManagerAudience Manager がオプトアウトリクエストを受け取ると、DCS は Audience Manager ユーザー ID ではなく空の JSON オブジェクトを返します。

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