AEM 6.4 の RDBMS サポート rdbms-support-in-aem

概要 overview

AEM でのリレーショナルデータベース永続性のサポートは、Document Microkernel を使用して実装されています。Document Microkernel は、MongoDB 永続性の実装にも使用されている基盤です。

これは、Mongo Java API に基づいた Java API で構成されています。BlobStore API の実装も提供されています。デフォルトで、Blob はデータベース内に保存されます。

実装詳細について詳しくは、RDBDocumentStore および RDBBlobStore のドキュメントを参照してください。

NOTE
PostgreSQL 9.4 もサポートされていますが、デモ目的に限られます。実稼動環境では使用できません。

サポートされているデータベース supported-databases

AEM でのリレーショナルデータベースのサポートレベルについて詳しくは、技術要件のページを参照してください。

設定手順 configuration-steps

リポジトリは、DocumentNodeStoreService OSGi サービスを設定することで作成されます。このサービスは、MongoDB に加えてリレーショナルデータベース永続性もサポートするように拡張されています。

このサービスが動作するためには、AEM でデータソースを設定する必要があります。この設定は、org.apache.sling.datasource.DataSourceFactory.config ファイルを通して行われます。ローカル設定内の OSGi バンドルとは別に、対応するデータベースの JDBC ドライバを指定する必要があります。

JDBC ドライバ用の OSGi バンドルの作成手順については、Apache Sling web サイトのこちらのドキュメントを参照してください。

バンドルを配置したら、以下の手順に従って RDB 永続性を備えた AEM を設定します。

  1. データベースのデーモンが起動しており、AEM で使用するためのアクティブなデータベースがあることを確認します。

  2. AEM 6.3 jar をインストールディレクトリにコピーします。

  3. インストールディレクトリ内に crx-quickstart\install というフォルダーを作成します。

  4. ドキュメントノードストアを設定するために、この crx-quickstart\install ディレクトリ内に、次の名前の設定ファイルを作成します。

    • org.apache.jackrabbit.oak.plugins.document.DocumentNodeStoreService.config
  5. データソースと JDBC パラメーターを設定するために、この crx-quickstart\install フォルダー内に、また別の次の名前の設定ファイルを作成します。

    • org.apache.sling.datasource.DataSourceFactory-oak.config
    note note
    NOTE
    サポートされているそれぞれのデータベースに関するデータソース設定について詳しくは、データソース設定オプションを参照してください。
  6. 次に、AEM で使用する JDBC OSGi バンドルを準備します。

    1. crx-quickstart/install フォルダーで、9 という名前のフォルダーを作成します。

    2. この新しいフォルダー内に JDBC jar を配置します。

  7. 最後に、crx3 および crx3rdb 実行モードで AEM を起動します。

    code language-java
    java -jar quickstart.jar -r crx3,crx3rdb
    

データソース設定オプション data-source-configuration-options

AEM とデータベース永続性レイヤー間の通信のために必要になるパラメーターの設定には、org.apache.sling.datasource.DataSourceFactory-oak.config OSGi 設定を使用します。

以下の設定オプションを使用できます。

  • datasource.name:データソース名。デフォルトは、oak です。

  • url: JDBC で使用する必要のあるデータベースの URL 文字列。データベースタイプごとに独自の URL 文字列の形式が設定されています。詳しくは、後述の URL 文字列の形式を参照してください。

  • driverClassName: JDBC ドライバーのクラス名。これは、使用するデータベースと、その後接続に必要なドライバーによって異なります。AEM でサポートされるすべてのデータベースのクラス名を次に示します。

    • org.postgresql.Driver(PostgreSQL の場合)
    • com.ibm.db2.jcc.DB2Driver(DB2 用の場合)
    • oracle.jdbc.OracleDriver(Oracle の場合)
    • com.mysql.jdbc.Driver(MySQL および MariaDB、試行用)
    • com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver(Microsoft SQL Server の場合)(試行用)
  • username: データベースを実行するユーザー名。

  • password: データベースのパスワード。

URL 文字列の形式 url-string-formats

データソース設定では、使用する必要のあるデータベースタイプに応じて、異なる URL 文字列の形式を使用します。以下に、AEM で現在サポートされているデータベース向けの形式を一覧で示します。

  • jdbc:postgresql:databasename(PostgreSQL の場合)
  • jdbc:db2://localhost:port/databasename(DB2 用の場合)
  • jdbc:oracle:thin:localhost:port:SID(Oracle の場合)
  • jdbc:mysql://localhost:3306/databasename(MySQL および MariaDB、試行用)
  • jdbc:sqlserver://localhost:1453;databaseName=name(Microsoft SQL Server の場合)(試行用)

既知の制限事項 known-limitations

単一データベースでの複数の AEM インスタンスの同時使用は RDBMS の永続性によってサポートされていますが、同時インストールはサポートされていません。

この制限を回避するには、まず 1 つのメンバーでインストールを実行し、最初のインストールが完了した後で、他のメンバーを追加します。

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